安全防災・環境保全

安全対策の徹底

安全対策は、最重要課題。特に大量の原油を蓄えている備蓄基地にとって、小さなトラブルでも大規模災害につながるおそれがあるため、徹底した管理と対策が必要です。上五島国家石油備蓄基地では、二重三重の安全システムを持つ設備と、働く人たちの高い意識により、創業以来の無災害記録を継続しています。

漏油対策

貯蔵船の二重殻は常時海水を充たした水封タンク構造であり、貯油タンク室より高圧になっているため、外部へ漏油することはありません。また、万一の原油漏洩に備えて、高度な能力を持った各船舶が配備され、安全対策に取り組んでいます。

油回収船

万一の漏油事故の際は、まずオイルフェンスで原油を囲み、回収船により回収作業を行います。

防火対策

貯蔵船の貯油タンク室内は、不燃性ガスで充たされているため、火災発生の恐れはありません。また、貯油タンク室内には泡消火液放出口、甲板上には固定式泡モニターを設置。万一の火災発生に備えて、さらにタンク室上面甲板上への漲水散水装置、水封タンク内への注水装置も設置しています。

不燃性ガス供給設備

タンク内の火災を防ぐために、低硫黄A重油を燃焼して製造する不燃性ガスを貯蔵船の貯油タンク内上層部に供給しています。

環境に対する配慮

石油備蓄基地の立地、建設場所として上五島が選ばれた理由は、比較的波の穏やかな海であることに加え、折島と柏島、2つの島が天然の防波堤として貯蔵船を守ってくれると考えられたためです。このように自然の恩恵を受け、観光地としても名高い美しい海と共存するため、環境保全には最大限の努力を払っています。

原油ガス処理設備

原油入荷の際に貯蔵船から発生する揮発性ガスは、そのまま大気中に放出せず、ここで環境への影響を低減させて放出します。

排水処理設備

油分を含んだ排水は、クリーンな水に戻すため、すべてここに集められます。排水処理設備では、加圧浮上分離装置を通した後、砂ろ過、活性炭吸着などの処理により、浮遊物、油分、におい等を除去します。

ガードベースン

備蓄基地内の排水は、ガードベースンに集められ、クリーンな水にろ過した後に排水します。
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